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先輩移住者の声

vol.40

この町の「当たり前」は、外から見ると「贅沢なこと」でした

掲載日2021年01月29日
吉田町 ゆとりある生活 Iターン 単身
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愛知県から吉田町へ移住 江原さん

この町の「当たり前」は、外から見ると「贅沢なこと」でした

吉田町は、大井川と駿河湾の豊かな自然に恵まれた町です。大井川の河口にある吉田漁港はしらす漁が盛んです。朝獲りした生しらすをたっぷり使った海鮮丼は、地元ならではの贅沢な逸品です。港の近くには、約14ヘクタールの広い園地に四季の草花が咲き誇る吉田公園があり、町民の憩いの場となっています。
吉田町のシンボルは、展望天守閣の小山城(こやまじょう)。ここから田園の広がる町内を一望できるうえ、良く晴れた日には南アルプス連峰や伊豆半島、駿河湾まで望むことができます。
江原 駿介(えはらしゅんすけ)さんは、吉田町を盛り上げる「地域おこし協力隊」として、愛知県から吉田町に移住しました。外の目から見ると、吉田町はどう映るのか、暮らしの魅力はどこにあるのかについて、お話を伺いました。

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吉田町へ移住したきっかけを教えてください

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大学を卒業した後、建築会社に就職し、住宅の現場管理をしていました。毎日毎日が忙しく、仕事に追われるなかで、自分が本当にやりたいことは何かと考えるようになりました。私の昔からの夢は、人々がゆったり過ごせるカフェのような場をつくること。そのことに気づいて会社を退職しました。
将来の夢につながる仕事をしたいと思っていた矢先、ホームページで吉田町が「地域おこし協力隊」を募集していることを知り、どんな町なのか、吉田町を訪れることにしました。
吉田町の第一印象は、「田舎なのに明るくて開放的な町」というもの。駿河湾と大井川に面した平野に、田園風景が広がっています。田舎過ぎることもなく、買い物の不便もありません。
町の人たちもオープンでフレンドリー。私が地域おこし協力隊への応募を考えていることを話すと「何もない町だけど、来てくれたら嬉しい」と言ってくれました。
「何もない」なんて、とんでもありません。町に流れるのんびりとした雰囲気は、最近まで仕事に追われていた私にとって、何物にも代えがたい貴重なものです。この町の魅力を発掘し、全国の人に伝えたいと決意し、地域おこし協力隊に応募しました。

地域おこし協力隊の仕事について教えてください

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現在、吉田町の地域おこし協力隊は、私と新潟県から移住した女性の2名です。地元の農家の方々に取材したり、観光資源の発掘に出かけたり、町のイベントを手伝ったりしながら、吉田町の「いいとこ」を見つけて、SNSなどで発信しています。
外の目から見ると、吉田町は魅力にあふれる町です。たとえば、生しらす。吉田漁港で水揚げされたばかりの透き通ったしらすを醤油で食べるのは、贅沢の極みだと思います。新鮮な野菜もあります。農家の方に取材して、とれたてのレタスを食べた時、リンゴのようなフルーティな味に驚きました。このレタスを育てているのが、大井川の地下水。南アルプスからの伏流水で、地酒づくりにも使われている名水です。と言っても、町の人たちにとっては毎日飲んでいる普通の水に過ぎません。吉田町では当たり前のことが、外の人間にとっては、とても贅沢なことだったりします。地域おこし協力隊の仕事は、そんな町の隠れた魅力を発掘し、全国の人に伝えていくことです。

吉田町でのお気に入りの場所はどこですか?

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たくさんありますが、私が特に気に入っているのが、県営吉田公園のビオトープ池です。池に続く小径は草花で彩られ、池の周りには芝生が広がり、町の人たちの憩いの場所になっています。大井川の河口は野鳥が多いことで有名で、いつも野鳥のさえずりが響きわたっています。ちょっと辺りを見ると、まるでヨーロッパの公園のような雰囲気で、良い感じです。
もう一つのお気に入りの場所が、吉田漁港の防波堤沿いにある遊歩道。潮風を感じながら、駿河湾と富士山を望みながら、散歩が楽しめます。家の近くなので、よく散歩するのですが、すれ違う人は誰もが気軽にあいさつしてくれます。オープンでフレンドリーな方がとても多いんです。ちなみに遊歩道の一部は、天然石が敷き詰められた健康遊歩道になっていて、裸足で歩くとツボ押し効果があるそうです。
移住してから、昔と比べて生活のリズムがゆったりとしてきました。おそらく顔つきも変わってきたのではないでしょうか。私の将来の夢は、誰もがゆったりと過ごせるカフェのような場所をつくることなので、地域おこし協力隊としての経験は、貴重な財産になると思います。

移住を考えている方にアドバイスをお願いします

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吉田町は、町の人たちもあまり気づいていない他にはない魅力がたくさんあると思います。有名な観光地は少ないので、全国的な知名度は低いかもしれませんが、のんびりゆったりと暮らしたい人には穴場だと思います。
移住に興味のある人は、まず私たち、吉田町の地域おこし協力隊のSNSをのぞいて下さい。そして、一度町を訪れて、町の人と話をしてみてください。この町の魅力がじんわりと伝わってくるはずですから。

  
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